ターニングポイント turning point 2004 1 28
短期の投資家は関係ありませんが、
長期の投資家は、歴史を学ぶ必要があります。
第二次世界大戦後の世界経済の特徴のひとつとして、
「多国籍企業」の存在があります。
この「多国籍企業の存在」を見落とすと、世界経済が見えにくくなります。
この多国籍企業とは、文字通り、
複数の国家にまたがって、
生産や販売活動を行うのです。
なかには、研究開発の組織まで、複数の国家にまたがる場合があります。
この多国籍企業の特徴は、
労働賃金が安い国で、なおかつ、安定的な労働市場がある国で、
商品を生産することにより、最大限の利潤を追求する特徴があります。
アメリカは、1960年代の後半において、
ベトナム戦争の軍事費の膨張と、
「偉大な社会」建設のための社会福祉費支出の増加が、
インフレを招き、
このインフレは、アメリカ製品の価格上昇を招き、
その結果、アメリカ製品は、
西ドイツや日本の製品に対して、競争力を失ったのです。